マイヤーズカクテル
用語説明 | 2018年9月15日
歴史
米国の家庭医であったマイヤーズ医師が始めたもので、この点滴で喘息やうつ病など多くの患者を救っていました。1984年マイヤーズ医師は亡くなられますが、「マイヤーズカクテル」と名付けられたこの点滴は多くの医師に受け継がれ、今や米国の代替統合医療では定番の点滴療法となっています。
なぜ効くのか
マイヤーズカクテルはマグネシウム、カルシウム、ビタミンB群、ビタミンCといった人間の体の中に元々ある分子(栄養素)のみで構成されます。10~30分の静脈注射により、急速にビタミンやミネラルの血中濃度を上昇することで効果を発揮します。
マイヤーズカクテルの柱をなすマグネシウムはカルシウムのブラザーイオンであり、両者は密接に影響を与え合いながら働いています。
カルシウムの細胞内の流入により細胞は収縮します。そのカルシウムの流入をコントロールしているのがマグネシウムです。
そのためマグネシウムの不足によりカルシウムの細胞内の流入が調整不能となります。そうなると細胞は収縮しっぱなしとなります。
身体各部にそれが起こりえます。
こむらがえり、肩こり、頭痛、血圧上昇(血管平滑筋の収縮)、気管支喘息(気管支平滑筋の収縮)、不整脈(心臓の筋肉の収縮)、ホルモン過剰分泌(内分泌細胞の収縮)などがマグネシウムと関係していると考えられます。
マグネシウムは粗塩には多く含まれていますが、精製塩には含まれません。塩分の過剰摂取により尿中排泄が増加します。またストレス、飲酒などによっても尿中排泄は増え、マグネシウム不足を招きます。エストロゲンの過剰でも体内マグネシウム不足が生じます。
マグネシウムは心臓を含む筋肉に局在しており、これを補うことでさまざまな臨床効果が期待できるのです。さらにマグネシウム単独より他のビタミン・ミネラルを加ええることで、よりよい効果が得られることがわかっています。
疲労回復に有名なのがビタミンB1を用いたいわゆる「にんにく注射」ですが、、マイヤーズカクテルにはビタミンB1以外に多くのビタミンやミネラルが使用されているため、より高い効果が期待できます。
効果が期待できる疾患
- 気管支喘息
- アレルギー性鼻炎
- 偏頭痛
- 疲労回復・病後の体力回復
- 慢性疲労
- 線維筋痛症
- こむら返り
- うつ病
- 自律神経失調症
- 甲状腺機能亢進症
- 生理不順
- 月経前症候群
- 月経困難
- 心不全
- 狭心症
- インフルエンザ
- 感冒
- 耳鳴り
- 慢性蕁麻疹
- 慢性副鼻腔炎
- 子宮頸がんワクチン副作用